がんばれ、牧野フライス! ~当社冬季休業日のお知らせ~
株式会社森川ゲージ製作所 代表取締役 森川正英です。
2024年、ご関係の皆様、本年も大変お世話になりました。
当社のほう、12月29日(日)~年明け1月5日(日)まで冬期休暇とさせて頂きます。
2025年におきましても、引き続き、宜しくお願い致します。
仕事納めの企業も多い12月27日に飛び込んできたニュース『ニデック社、牧野フライス製作所にTOB』、
衝撃的でした。マキノファンを公言する私としましても、残念というか一言…『絶対イヤ』だなと。
牧野フライス製作所殿と当社のお付き合いは私の社長就任直前期からになります。
当社のコアコンピタンスである仕上げ技術を活かすためにも、その前工程である機械加工工程の
レベルを引き上げたい、その思いで始まった当社の設備投資ですが、その先駆けであったのは、
牧野フライス製作所製の横型マシニングセンタ:a61nx(2014年4月導入)、および、
太陽工機製の立型内外径複合研削盤:VM-55の導入(2014年8月導入)、その2台の導入からでした。
その2台の導入がハマり、以降の当社が扱う製品群は、より難易度の高いモノへと飛躍出来ました。
(※両機はその後も同型機を追加導入しておりますし、a61nxについては同型機4台をMMC2という
自動倉庫連結システムで繋ぐという風に、発展・変容しています)
工作機械業界の中でもハイエンド寄りの立ち位置にある両社、その社風や社風の源泉である
両社の方々と交流することで、当社の技術レベルは各段にあがりました。
共通項は、『ただ機械を売るだけでなく、それなりに高価な機械を売るからには、導入先に
うまく活用してもらって高付加価値製品を受注できるようにする、高いなりの価値を示す』
ということかと思います。
実際に製作工程を見学させて頂いても、競合他社同等品比で、実機の価格差以上に工数を掛けている、
手間暇かけており、高いけど安いように思っています。
(完成された工作機械の機械代としては高価だけれども、実機を作り上げる迄の工数を考えるとむしろ割安)
牧野フライス製作所殿から学ばせて頂いたこと、印象に残ったエピソードは多数。
例1:初めての工場見学にて
牧野フライス社厚木工場見学時…工場内各所で『ダメなんだ、こんなんじゃダメなんだ、まだまだなんだ』と
初めて訪れた私に、(先方的に)不十分と思っている事をストレートに言ってしまう。元製造課長の方に
ご案内頂いたのですが、そんな工場案内は初めてで、笑い転げましたし、良いモノは良い,悪いモノは悪い、
と隠さない実直さ、(ダメだダメだと言ってるけど目標そのものが必要な規定・基準より遥かに高い)、
工数削減より、あくまで質の追求=高付加価値。
忘れかけていた当社元来のマインドとも重なり、感銘を受けたことを覚えています。
ごまかさない実直さは信用を生むと信じています。当社の工場案内も、不具合品の朝市台を必ずお見せして
「うちは不具合出ます、100%良品を目指すけれども、人間のすることなので100%は有り得ない。
うちは不具合出します。でも再発防止に全力で努力することはお約束します」とお伝えするようにしています。
例2:導入機の立会い検査にて
設備導入の際には、購入機が粗方完成した段階で、仕様通りか、引き渡し前に現地立会い検査に伺います。
同席していた若手営業担当者が、当社購入機のなにかを見て血相を変えて先方製造の方に注意していました。
配電盤内の結線について、『この仕事は美しくない!』とおそらく先輩である先方製造の方に注意している姿、
仕様上それほど関係する訳ではないように思いましたが『美しい』仕事…、
誇り高く飽くなき質への追求、学ばせて頂きました。
年の瀬に様々に振り返り、感傷的になりますが、ガンバレ、牧野フライス殿!
当社の目指す"ホンモノづくり”に近い志向の、誇り高い職人集団、
上場企業の宿命とはいえ、マキノ機ユーザーとして、牧野フライス製作所殿の皆様が、
これまで通り、質の追求にこだわる誇り高き存在であり続けますことを心から応援しております!
令和6年12月28日
株式会社森川ゲージ製作所
代表取締役 森川正英